幼児の英語教育に必要性はある?【実感】早期英語教育で息子はこうなった!

2020/08/29

イングリッシュ 子供英語



「幼児期に英語の早期教育を受けさせるとバイリンガルになれるってきいたから、うちの子にも子供英会話教室をやらせてみようかな。でも費用もかかることだし、ほんとうに効果があるのか知りたい」

こんな疑問をもっていますか?

小学校では英語が正式教科になったことですし、小さなお子さんがいるお母さん・お父さんには悩みどころですね。

この記事は幼児英語教育を受けさせた僕の子どもが、その20年後にどうなったか。その経験をふまえて、早期英語教育の必要性について考察してゆきます。

これを読めば、子どもの英語教育についての不安が少し解消できるかもしれませんよ。

この記事は5分で読めます。



幼児英語教育の必要性はあるのか?




「日常生活では、英語なんて滅多に使わないし、外国人と話すことなんてほとんどない。将来、ちゃんと就職さえできれば収入にも困らないんだし、日本で生活する限り、英語なんて必要ないんじゃない?」

という家庭の方針であれば、たしかに子どもの英語教育の必要性はないでしょう。
でも、日本語圏で将来一生暮らすかどうかを決めるのは親のあなたではなくて、あなたのお子さんです。

結論から言えば、子どもの将来の可能性の芽をつんでしまわないためにも、幼児期の英語教育は必要だというのが僕の考えです。

では、その理由についてお話します。



子どもの早期英語教育が必要な5つの理由



こちらでは、なぜ小さい頃から子どもには英語に触れさせておくことが大切なのか解説していきます。

①人間の言語脳(言語野)のしくみ


人間の脳は生まれたときには、すべての言語(周波数)に対応する能力が備わっており、生後の環境で多く接する言語の回路はそのまま一生涯保存され、使われない言語の回路は一定の年齢に達するとすべて消去されてしまうということが分かってきました。

つまり、生まれたての赤ちゃんの脳はバイリンガルどころか、トライリンガル、いやマルチリンガルにだってなれる能力を備えているのです。

しかし、日本語にしか接していない幼児の言語脳は、年齢を重ねてゆくにつれて、使われない他の言語の回路を消去しはじめ、やがては日本語の回路だけを残して、あとは必要なしと判断して完全消去してしまいます。

だからといって、大人になったら語学を覚えられないというわけでは決してありません。ただし、苦労の度合いが違うということです。リスニングと発音に関しては致命的で、上達には限界があります。

大人になってからだってピアノを覚えることはできますが、やはり苦労するはずです。頑張れば、ある程度は弾けるようになりますが、そこには限界があります。3歳からピアノをはじめた人と同じように弾けるようにはなれません。

これと同じように、英語も海外旅行やビジネスでときどき使う、とりあえずブロークンイングリッシュで意思が通じる程度の英語でいいというなら、大人になってから学習しても問題ないでしょう。

しかし、自分の子どもにはグローバルな国際人として活躍できる可能性を与えてあげたいというのであれば、言語脳の回路をできるだけ多く残してあげることです。

うちの子は、2歳半から6歳まで、キッズ英会話に通わせていました。これが、彼の言語脳の英語回路を残すことになったのですが、それはこのあとお話しします。


②インプットがなければアウトプットもない


どんな言語でもリスニングができなければ話せるようにはなりません。インプットがなければアウトプットもありませんし、インプット以上にアウトプットはないということです。

私たちも母親や他の大人の話すことばを聞きながら、それを真似しつつ、日本語を覚えたはずです。

日本人のカタカナ英語はこのネイティブのインプットが断然少ないことにあります。学校の英語教育では、ほとんどこのインプットがなく、あるのはカタカナ英語のインプットだけですから、アウトプットも自然、カタカナ英語になってしまいます。

幼児期に英語のインプットをできるだけ多く入れることが、その後の英語の上達に大きく影響するのです。


③幼児の英語教育は消えない


「小さいときに親が子ども英会話に通わせてくれていたみたいだけど、もうほとんど覚えていない。あれは、なんか意味があったのかな...」

こんな話をよく耳にします。

言葉は使わなければ忘れます。でも、それは記憶が薄れてしまっただけで、英語の回路は頭の中に残されているのです。

いつかまた、英語のシャワーを浴びれば、眠っていた英語の回路が活性化して、働くようになります。

僕の息子は6歳までキッズ英会話に通いましたが、その後は英語といえば、学校の英語教育だけでした。しかし、あるときから、彼の眠っていた英語脳がスパークしだしたのです。


④欧米の国々から学ぶ


国境が陸地でつながっている欧米の国々では、3カ国語、4カ国語を話せる人も多いですね。

もちろん、言語が似ているということもありますが、国どうしで人の往来もはげしく、小さいときから外国語に接する機会が多いというのも大きな要因でしょう。

特に欧州では、バイリンガルが特別な能力ということはありません。自国語しか話せないということは、となりの国との商談や市場をみすみす逃すことにもなりまし、河を渡った隣りの国へ就職なんてこともよくあることだからです。

島国の日本では自国内ですべてが完結できるので、諸外国に比べて外国語習得の意識はどうしても低いと言えます。

でも、それは世界のスタンダードではないのです。


⑤英語の情報量は格段に違う


日本語だけで生活していると、外が見えませんので、とくに自分の情報量が少ないと感じることはありません。

しかし、考えてみてください。世界で人気の本が最初に翻訳されるのは英語ですし、映画の公開も英語、ニュース、物販、デジタル商品しても、英語のものが圧倒的に多いのです。

たしかな数字が分からないので肌感覚ですが、英語の情報量は日本語の何十倍はあるでしょう。日本語で見つからない情報も英語なら見つかるということは、よくあることです。

僕の場合は、Webページにしても、Youtubeにしても、欲しい情報は日本語、英語、スペイン語から探し出すようにしています。そこで感じるのは、なかでも英語の情報量は圧倒的だということです。

グローバル言語である英語なら当然のことですね。

これは、ある分野の専門家なら、だれでも感じていることでしょう。専門家なら学術論文を英語で読むのは当たり前です。


幼児英語教育のデメリット



これまで、幼児英語教育の必要性についてみてきましたが、やはりデメリットについても考えてみたいと思います。


①母国語とのバランス


幼児期に外国語に触れさせると、母国語の発達が遅れるという指摘を耳にします。子供の成長や言語の発達には個人差がありますから、無理をするのは禁物です。

うちの子たちの場合は、長男は2歳の時には驚くほど上手に会話していましたが、次男のほうは3歳になるまで、ほとんど言葉を発しなかったので、ずいぶん心配しました。

ですが、いまでは次男もなに不自由なくバイリンガルで話しています。僕の経験では言語発達の遅れは、個人差の範囲内であれば、あとから自然に取り戻せるものなのだと考えています。

しかし、もし個人差の範囲を超えるような場合には、ほかの原因、たとえば聴力や心理的な面に問題がないか、専門家のアドバイスを受けるのがよいでしょう。


②ボキャブラリーの問題


最初から2カ国語を同時に覚えるので、日本語も英語もボキャブラリーが少なくなってしまうという話も聞きますが、これにも個人差があり、成長するにつれて、そのギャップも埋められてゆくでしょう。

僕はボキャブラリーの心配よりも、バイリンガルの脳の回路を構築しておくことの方に注目するべきだと考えます。

日本人の日本語にしたってボキャブラリーには個人差があるのです。そして、そのボキャブラリーは、だれでも努力と学習によって増やすことができます。


幼児英語教育のメリット



つづいて幼児の英語教育のメリットについて考えてみます。


①バイリンガルの言語脳の基礎ができあがる


まずは、さきほどから話しているとおり、早期英語教育を受けさせると、英語の言語回路がその後もずっと保存されるということです。

子どもの言語脳に、うまくその回路が残ってくれれば、日本人が不得手な「R」と「L」の違いや、日本語にはない子音などを自然に聞き分けることができるようになります。聞き分けられるということは、もちろん正しい発音もできるようになるということです。

この英語脳がスゴイのは、しばらく英語から離れたとしても、いつかまた英語のシャワーを浴びることで、その能力が開花することです。

これが英語の幼児教育を受けたか、受けないかでつく大きな差ではないでしょうか。


②リスニング能力に大きな差がつく


英語をネイティブのように聞き分ける能力は、およそ9歳までに獲得されるといわれています。これはピアノやバイオリンの学習と似ています。

それ以降の年齢でも英語や音楽は学習することはできますが、どちらのケースでも、習得できる能力には限界がついてしまいます。ある程度までは上達できても、それ以上はどうしても上達できません。

リスニング能力は、相手の話していることを理解することはもちろんのこと、自分の正しい発音のためにも大切な能力です。

英語の早期教育のメリットは発音とリスニングにあるといってもよいでしょう。年齢が早ければ早いほどナチュラルな発音を覚えることができます。


③苦痛なく英語学習ができるようになる


僕にとって中学、高校、大学での英語の授業は、苦痛以外の何ものでもありませんでした。

学生時代が終わり、もうこれで英語とも一生オサラバだと喜んだのもつかの間のことで、最初に就職した会社は、社内で英語がバンバン飛び交うようなところでした。結局、嫌いな英語を死ぬ気で勉強し直すハメになったのです。

ところが、幼児期に英語のシャワーを浴びて育った英語脳をもつ人は、その後、再び英語の学習を再開しても、苦痛なく学ぶことができます。

もちろん、それは英語脳の回路がずっと消されずに、残っているからです。



子どもに英語教育を受けさせるときに注意すべき3つのこと




早期の英語教育には、注意するべき点がいくつかありますので、それをこれから述べてゆきます。


①ネイティブの発音を聞かせる


幼児期に英語を学ばせる目的は、先ほどから述べているとおり、英語脳の回路を保全するためです。

幼児期に他言語を聞かずに育ったふつうの日本人の脳では、日本語を認識する回路だけを残して、その他の言語の回路は無駄と判断され、すべて消去されてしまいます。

だれでも赤ちゃんのときにはもっているその英語脳の回路を一生残しておくための学習なのです。

ですから、学習はネイティブの英語でなければなりません。日本人の私たちが発するカタカナ英語では、カタカナ英語の回路ができあがることになるでしょう。


②嫌がるときに無理強いしない


子どものやわらかくてスポンジのように何でも吸収する脳は驚くべき能力をもっています。

ただし、無理は禁物です。言語の習得には子どもでも、大人でも個人差があります。嫌がったり、気乗りしないときには、そーっとしておいてあげましょう。

僕の子の場合ですが、キッズ英会話で初めの3か月は、全く遊びに参加ぜず、英語のことばを発することもありませんでした。

母親は心配して、遊びに参加するように促しましたが(たぶんこれでは連れてくる意味がないと思ったのでしょう)、ネイティブの先生は、心配せずに、そのまま放っておくように言いました。

3か月経ったあるとき、僕の子は何の前触れもなく、突如、英語を話し始めました。それも、ネイティブの先生が驚くほど、完璧なネイティブ発音で英語を話し始めたのです。

キッズ英語はまず楽しむのが最優先です。英語を子どもの義務にさせてはいけません。


③家庭での環境づくりも大切


子どもが英語にも慣れ始めたら、家庭の中でも英語に触れられる環境をつくってあげることです。

英語のアニメでもよいですし、キッズ英語の歌でもよいでしょう。

これは少し難しいかもしれませんが、親に外国人の友達がいるならば、子どもの誕生日に家へ招待したり、子連れで公園やキャンプに行くなどできれば完璧です。

大切なのは、できる限り多くの英語に触れさせることです。



早期英語教育をうけた僕の子どもはこうなりました!



当時、僕自身は幼児の英語教育などに関心はなかったのですが、妻の友達のアメリカ人が「自宅でキッズ英会話をはじめたのでどうか?」と誘われて、息子を通わせることにしました。

2歳半から6歳まで通っていました。今でいう英語のイマージョン教育でした。

最初の3か月は何も話さず、遊びにも参加せずでしたが、その後は、そのアメリカ人の友達が「あなたの子は私と全くおなじネイティブレベルの発音をしている」と言われました。

引っ越したこともあり、6歳でキッズ英語は終わってしまいました。その後は、大学まで英語に触れたのは学校英語だけでした。

息子は大学に入ると、ネットやリアルで友達になったアメリカ人、イギリス人、カナダ人、フランス人、ドイツ人たちとオンラインゲームで遊んだり、ネットで会話やチャットをするようになりました。

そこで、遠い昔に通っていたキッズ英会話の成果が実ったのだとおもいます。その後は、学校英語しかやらなかった息子ですが、独学で英語を覚えて、今ではネイティブレベルで英語を話しています。

映画や海外ドラマも字幕なしの英語で見ますし、大学では学術論文は英語で書きました。大学では英語の授業は受けずに、検定試験で一発合格でした。ケンブリッジ大学から研究者たちがきた時には、大学で通訳までやっていました。

キッズ英会話以後、学校英語以外は何も英語の勉強をさせなかった親の僕としては、この成長は驚きでした。もう完全に僕の英語力を追い越されています。

息子はいまでは日本語、英語、スペイン語をネイティブレベルで話すトライリンガルです。


まとめ:子どもの将来の可能性を開いておくために



ここまで、幼児の英語教育の必要性について、僕の実体験をまじえて語ってきました。

子どもの教育はその親次第であることは当然です。

将来、日本人としてグローバルに活躍する人間に育てるのか、テストのための英語ではなく、実戦で使える英語を習得させるのか、それともカタカナ英語のままでよいのかを選択しなければなりません。

そんな人生の武器ともなりうる英語力の可能性を将来、子供に残してあげられるのは親の協力しかありません。

ビジネス英語なら大人になってからでも、努力して勉強すれば間に合います。
ですが、ネイティブに近い英語なら幼児のあいだに英語脳にしておく必要があるでしょう。

幼児期を過ぎてしまったら、将来、語学留学してもネイティブのようにペラペラにはなれません(本人の努力次第で意思疎通に不自由なく話せるようにはなるでしょう)。

英語や外国語がひとつでも多く話せるというメリットは、海外旅行やビジネスで役立つだけでなく、視野が広がり、入手できる情報と選択肢が増え、人生を豊かにしてくれることではないでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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