英語圏の国ってどこの国?インナーサークルって何?

2020/09/17

イングリッシュ 大人英語



 英語圏ってよく耳にするけど、いったいどの国が英語圏の国なんでしょう?


また、よく言われるのが、第一言語とか公用語など...

どこが違うのかよく分からないですよね。


そんな人たちのために、英語圏の国や地域、第一言語、公用語、母国語、母語など用語の違いについて、まとめてみました。


海外留学の留学先を考えるとき、つぎの海外旅行では英語を使って現地の人と英会話してみたいと思っている人など、参考にしてみてください。


この記事を読めば、英語を覚えると、どれだけの人々と交流ができるようようになるかがわかります。勉強のモチベーションになりますョ。

  

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英語圏の国と地域は世界で80カ国以上



ところで、英語圏の国って、英語ではなんて言うんでしょう?

英語では an English-speaking country と訳されています。


英語圏:英語が公用語や国語になっているか、もしくは英語が主に話されている国や地域。


では、英語はどれほどの国と地域があって、どれぐらいの人たちに話されている言語なのでしょうか?


👉英語を第一言語とする国と地域:31の国と地域、約3億4000万人

👉英語を公用語/準公用語とする国と地域:50の国と地域、約6億人


英語圏の国々は世界で80カ国以上あり、英語人口は17億人ともいわれています。


①公用語や第一言語など用語の違いは何?


さて、では公用語と第一言語の違いは何なのでしょう?

また、母国語と母語には違いがあるのでしょうか?


公用語:国が公の場で用いることを公式に規定した言語。

第一言語:いちばん話しやすい言語。母国語や母語になるとは限らない。


母国語:国籍をもつ国の公用語。

母語:生まれたときからの生活環境の中で自然に覚えた言語。


どうでしょう?

まだちょっと、分かりにくいですね。

では、例えをつかって説明してみます。


日本で生まれ育ったブラジル人の子どもが、高校を卒業したのちに、アメリカへ渡って大学を出て、アメリカで成人した。今では、いちばん話しやすいのは英語だが、日本語もポルトガル語も話す

この場合、この人の母語は日本語とポルトガル語となり、母国語はポルトガル語第一言語は英語となります。

アメリカは公用語の指定はありませんが、事実上の公用語は英語です。ブラジルはポルトガル語が公用語に指定されています。


②ワールドイングリッシュとは?


ワールドイングリッシュとは、1984年に言語学者バラ・カチュルが、3つの同心円モデルで世界の英語圏の分類をあらわし、それを提唱したものです。英語圏の人たちでは、英語圏を区別するうえで、よく使われています。




Kachru's three concentric circle model. Image c/o Wikimedia Commons (Creative Commons 4.0 License).


ワールドイングリッシュでは英語圏を三つのカテゴリーで区別しています。


【インナーサークル国】

英語を第一言語とする5カ国。英国、米国、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア

しばしば、この5カ国はコアアングロ圏とも呼ばれます。またこれらの国は、ちかごろよく耳にするファイブアイズ(機密情報を共有する国)の5カ国でもあります。いかにも、この5カ国はきずなが強そうですね。


【アウターサークル国】

英国植民地の歴史をもち、いまでも英語が話されている国。

インド、バングラディッシュ、ガーナ、ケニア、マレーシア、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、シンガポール、スリランカ、タンザニア、ザンビア


【エクスパンディングサークル国】

英国植民地の歴史はなく、公用語や第一言語ではないが、英語が話される国。

日本、中国、韓国、エジプト、ネパール、インドネシア。イスラエル、サウジアラビア、台湾、ロシア、ジンバブエなど。

参照:World Englishes - Purdue University


ちょっと驚きですが、日本が英語のエクスパンディングサークル国に入っていますね

このワールドイングリッシュの分類では、日本も英語圏ということになります。


では、つぎは英語を公用語としている国々を見てゆきましょう。



英語を公用語/準公用語としている国と地域



つづいて、世界で英語を公用語または準公用語にしている国や地域について見てゆきましょう。


①ヨーロッパ 9カ国


アイルランド/マルタ英国/アクロティリ/デケリア/ジブラルタル/ジャージー島/マン島/ガーンジー島 


アイルランドには固有の言語であるアイルランド語があり、英語と共に公用語です。


②北アメリカ 3カ国


米国カナダ/バーミューダ諸島


カナダでは英語とフランス語も公用語に指定されています。


③中央アメリカ 20カ国


アンティグア・バーブーダ/グレナダ/ジャマイカ/セントクリストファー・ネイビス/セントビンセント・グレナディーン/セントルシア/ドミニカ国/トリニダード・トバゴ/バハマ/バルバドス/ベリーズ/アメリカ領ヴァージン諸島/アンギラ/イギリス領ヴァージン諸島/キュラソー島/ケイマン諸島/シント・マールテン/タークス・カイコス諸島/プエルトリコ/モントセラト


④南アメリカ 1カ国


ガイアナ


南アメリカ大陸で唯一の英語公用語の国です。イギリス連邦の加盟国です。


⑤南大西洋 2カ国


フォークランド諸島/セントヘレナ


フォークランド紛争で有名になりましたが、英語が公用語です。アルゼンチン名はラス・マルビナスです。


⑥アジア 6カ国


インド/シンガポール/パキスタン/フィリピン/イスラエル/香港


フィリピンは国語がフィリピン語、英語とフィリピン語(もとタガログ語)が公用語です。島ごとに異なる言語があるともいわれ、およそ100言語が話されています。


⑦オセアニア 22カ国


キリバス/クック諸島/サモア/ソロモン諸島/ツバル/トンガ/ナウル/ニウエ/ニュージーランド/バヌアツ/パプアニューギニア/パラオフィジー/マーシャル諸島/ミクロネシア連邦/オーストラリア/アメリカ領サモア/北マリアナ諸島/グアム/ピトケアン諸島/ココス諸島/トケラウ


イギリスの18世紀から始まったオセアニアへの進出と、第二次世界大戦後のアメリカ信託統治の影響を受け、多くの島嶼国で英語が公用語になっています。


⑧アフリカ 24カ国


ウガンダ/エリトリア/ガーナ/カメルーン/ガンビア/ケニア/ザンビア/シエラレオネ/ジンバブエ/スーダン/エスワティニ/セーシェル/ソマリランド/タンザニア/ナイジェリア/ナミビア/ボツワナ/マラウイ/南アフリカ/南スーダン/モーリシャス/リベリア/ルワンダ/レソト


ところで日本語を公用語にしている国は?



ところで、みなさんは日本の公用語は何語だか知っていますか?

じつは、日本では公用語が指定されていません。とはいっても、実際に日本で話されている言語は日本語ですので、日本語が事実上の公用語ということですね。


しかし、世界には日本語が公用語になっている国があるのです

それはパラオ国です(公用語-パラオ語、フィリピン語、英語、中国語、カロリン語、日本語)。歴史的に日本と深い関りをもった国です。

世界で唯一日本語を公用語としている国がパラオ国なんて、なんか不思議ですね。

どうですか、パラオに行ってみたくなりましたか?


まとめ:ワールドイングリッシュはまさに世界の言語



みなさん、ここまで読んで、英語圏についての理解が深まりましたか?

英語はワールドイングリッシュ、まさに世界の言語といってよいでしょう。


英語を身につけることで、自分の世界は飛躍的に広がり、世界の人々とコミュニケーションを深めることができます。


言葉はツールであるとともに、文化でもあります。

みなさんも英語を習得して、英語圏の国々の文化を知り、そこに暮らす人たちとの交流を広めてみてはいかがでしょうか。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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