「定年退職したけど、好きな英語で仕事して少しでも副収入を得たい」
あなたは定年後の収入に不安を感じていますか?
それとも、これからの生きがいとして趣味の英語を活かしたいとおもっていますか?
定年後に自分の英語力を活かして働きたいと考えている人は少なくないでしょう。
そんなあなたに英語を仕事に28年間食べてきたシロが、定年後のシニア世代が英語力を活用して英語で稼ぐ方法について、くわしく解説します。
この記事は5分で読むことができます。
定年退職してから英語を仕事に生活費を稼いでいく方法
定年となって、あり余る自由な時間を手に入れたら、それをいかに有効に使うかを今から考えるべきでしょう。
もし、あなたがこれまで自分の趣味として英語を学んできたのなら、それは幸運なことです。なぜなら、楽しみで続けてきた趣味が、収入につながるようなケースは限られているからです。
たいていの趣味は出費するいっぽうですよね。
でも、英語は使い方次第で、生活の質を向上させてくれる強力な武器になりえます。趣味が高じて思わぬ副収入になるなら、それこそ万々歳なのではないでしょうか。
ここでは、定年を迎えたシニア世代の方たちでも、英語力を活かして無理なく収入を得る方法7つについてご紹介します。
仕事の種類、資格の必要性、時給や報酬など、気になるところを見ていきましょう。
①在宅翻訳なら通勤不要で自由な生活も守れる
これまで翻訳は、翻訳会社などに就職して、毎日出勤するようなスタイルが多かったのですが、なんでもオンラインになった現代では、翻訳者は在宅で勤務することが主流となってきました。
通勤が不要で、好きな時間に在宅でできる仕事なので、定年後の仕事にはピッタリです。翻訳の仕事といっても種類が多いのですが、専門的な知識が必要となるものもありますので、ここではもっとも一般的な翻訳業務についてお話しします。
一般的な翻訳とは翻訳業の9割の市場規模をもつといわれている産業翻訳を指します。翻訳の分野は、ビジネス文書、マーケティング、IT関連、医療、金融、特許などです。
在宅翻訳には主につぎの三つのスタイルがあります。
【翻訳会社で働く】
- 日本の翻訳会社に翻訳者として登録、翻訳会社から仕事を受注する
- 資格不要だが、登録にはトライアルというテストに合格する必要がある
- 報酬は翻訳会社から受け取る
- もっとも一般的、レベルテストに合格したり、専門知識があれば報酬も上がる
【クラウドソーシングで働く】
- クラウドソーシングに登録し、クラウドソーシングを通じて顧客から受注する
- 資格不要、多くはトライアルテストなし
- 報酬はクラウドソーシングを通じて受け取る
- 競合が多いので、仕事受注のコツをつかむ必要がある
【翻訳者として独立して働く】
- 直接、顧客から受注する
- 資格不要、トライアルテストなし
- 報酬は顧客から受け取る
- 上の二つのスタイルを続けてつつ、経験を積んでから始めるべき
翻訳報酬は分野によっても変わってきますが、英文和訳で1ワード8~20円です。
一日の翻訳スピードは、最低ラインが2,000ワードと言われていますので、一日の翻訳報酬は16,000~40,000円となります。和文英訳の場合は、それより少し高くなります。
👍こんな人に向いています
- マイペースで仕事がしたい(仕事の量を自分で決められます)
- 在宅で仕事がしたい(在宅で仕事がすべて完結できます)
在宅翻訳なら、こんな記事もありますのでどうぞ。
≫ 【副業在宅ワーク】英語を活かした翻訳で稼ぐのがおすすめ!|現役翻訳者が解説
≫ 英語翻訳の仕事探しにおすすめの海外クラウド17選【副業在宅ワーク】
②外国人旅行者を通訳ガイドでお手伝い
外国人旅行客に付き添って国内の観光地を案内する、いわゆる通訳ガイドです。
2018年から制度が変わり、通訳案内士という国家資格がなくても、有償で通訳案内業務を行えるようになりました。
ツアーによっては、数日間の付き添いとなるので、体力に自信のある方に適しています。場合によって、自宅付近の特定の観光地だけという契約もできるかもしれません。
- 報酬は、全国通訳案内士の資格があれば1~3万円/日
- 資格なしの場合には5千円~1万円/日が相場
全国通訳案内士になるための講座を開講しているスクールも数々あります。
全国通訳案内士の試験についてはこちら
👍こんな人に向いています
- 体力も十分だし、人を世話するのが好き
- 外国人との会話が楽しい
- 日本の文化にも関心をもっている
③英文事務アシスタントで実力を磨く
企業の英文事務をお手伝いする仕事です。英文メールのやりとり、貿易書類の管理、海外事業所の遠隔支援など、主に事務処理の仕事です。
- パートなら時給1,500~2,000円
- 正社員なら月収20~30万円が相場
- 契約しだいですが、通常は出勤勤務となります。
興味がある人は、英語を使って仕事したい人を募集している求人サイトに、数多く掲載されていますので、いちど目を通してみてはいかがでしょうか。
👍こんな人に向いています
- 事務仕事が好き
- 会社勤務でも問題ない
- 人とつながっていたい
④英語講師や英会話講師になって英語を教える
英会話教室や英語塾で講師となって働く仕事です。
学校の英語教師になるには教員免許が必要ですが、英会話や塾講師になるためにはとくに資格はいりません。
TOEICや英検、実用英語技能検定など、英語能力を具体的に示せる試験を受けていれば、採用の可能性も高まるでしょう。
- パートタイムで時給1,200~1,500円ほどが相場
👍こんな人に向いています
- 人に教えるのが好き
- 子どもや若者との交流が好き
- 通勤があっても大丈夫
⑤英語を使って日本語学習チューター
外国人に日本語を教える仕事です。
つぎの二つのスタイルがあります。
【日本語講師として働く】
国内にある日本語学校で日本語講師として働く場合は、英語が必要なわけではありませんが、英語ができると有利だと言われています。資格はいりません。
- 報酬は月収20万円(出勤)が相場とされています。
👍こんな人に向いています
- 人に教えられるほど、日本語をしっかり理解している
- 通勤も問題ない
【海外クラウドソーシングで日本語学習チューターとして働く】
海外には誰でも語学を教えることのできるプラットフォームが数多くあります。
日本語のチューター(講師)は希少なことが多く、狙い目の仕事です。
スカイプやビデオ会議などを使って、世界の外国人にマンツーマンで日本語を教えます。
日本の市場に固執することなく、自分の英語力を活かして、海外フリーランスとして働くのも選択肢にいれましょう。
- 報酬は自分で設定できますが、15~30ドル/時間がおおよその相場です。
- レッスンのためにPCとネット環境、マイクやカメラの装備が必要になります。
👍こんな人に向いています
- マイペースで仕事がしたい(仕事の量を自分で決められます)
- 在宅で仕事がしたい(在宅で仕事がすべて完結できます)
⑥海外フリーランスで世界デビューする
海外にはフリーランスのためのクラウドソーシングやプラットホームが数多く存在します。自分の英語力を活かして仕事がしたいなら、そういった海外プラットフォームを利用しない手はありません。
飽和状態の国内のクラウドソーシングと異なり、日本人の競合も少なく、穴場な分野もまだまだあります。自分ができるサービスを探すコツは、日本人というメリットを最大限に利用することです。日本語や日本文化を売りにしたサービスが有利でしょう。
フリーランスは個人事業主ですから、自分のサービスの売り込みも忘れてはいけません。営業も大切です。どうしたら多くの仕事が取れるか、自分のプロフィール、サービス内容、サービス料金表などを自分で英語で作成しなければなりません。
報酬は、相場を調査し、自分の経験値と提供するサービスの質を考慮して、自ら価格設定します。あなたのビジネスセンスが試されるところです。
海外フリーランスのマーケットは全世界を対象にしていますので、あなたのサービスが当たれば、おもわぬ収入を得ることができるでしょう。
👍こんな人に向いています
- 英語でのメッセージのやりとり、リーディング・ライティングが不自由なくできる
- 売り込めるサービスがある(翻訳、校正、SEO、IT、プログラミング、CGなど)
- マイペースで仕事がしたい(仕事の量を自分で決められます)
- 在宅で仕事がしたい(在宅で仕事がすべて完結できます)
⑦英語でジャパンを情報発信して稼ぐ
英語のライティング力があるなら、英語で日本のローカルなニュースや文化を世界に発信するのはどうでしょうか?
英語を話す人たちのインターネット人口は、日本語のそれと比べ物にならないほど巨大です。外国人が知りたい日本のことがらをうまく見つけて発信すれば、読者・視聴者も増えるでしょう。
世界では、ネット上で活躍するシニアYoutuberやシニアブロガーが数多くいます。
自分のYoutubeビデオに英語のサブタイトルをつけたり、英語のブログで発信すれば、あなたの記事やビデオの読者・視聴者は全世界に広がります。
収入源はGoogleアドセンスや海外アフィリエイトでの広告収入となります。
👍こんな人に向いています
- すでに自分のYoutubeチャンネルやブログをもっている
- ブログやYoutubeなどのメディアに関心がある
- 発信することが好き
- 自宅でできる仕事がしたい
英語で仕事の収入を得ることのデメリット
つぎはデメリットについて考えてみましょう。
①出勤が必要な仕事の場合、通勤と時間の拘束がある
上述でご紹介した仕事の中には、職場に出勤しなければならないものもあります。
そのような仕事についた場合には、せっかく定年で自由の身となったにもかかわらず、通勤があり、勤務中は時間を拘束されることにもなります。
定年後の、これからのライフスタイルに合うかどうか、仕事の内容をよく検討する必要があるでしょう。
②フリーランスの収入は自分次第
フリーランスの仕事の場合は、仕事の量、時間、ともに自分で決めることができます。報酬制では働いた分だけ、収入が増えます。月々の収入はすべて自分次第となります。
また、収入を上げるためには、自分の営業力も重要な要素になってくるでしょう。あなたの提供するサービスのひとつひとつが商品となります。
月々の固定収入を得たい人は、英語事務アシスタントや英語講師などで契約社員となれる仕事を選ぶのがよいでしょう。
③何ごとも自己責任
フリーランスとは、言ってみれば個人事業主ですから、何ごとにおいても自己責任ということになります。国や会社からの援助はありません。
海外フリーランスであれば、なおさらのことで、問題が起きても英語でやりとりしながら、すべて自分で解決しなければなりません。
定年後に英語で副業すれば、こんなにメリットがある!
ここまでで、大体のイメージがつかめましたか?
副業でめざす月々の収入額、自宅でオンラインで仕事するか、通勤して働くか、仕事の時間を選べるかなどの条件で、仕事の業種を絞っていくことが大切ですね。
それでは、こんどは定年後に英語で副業すると、どんなメリットがあるのか見ていきましょう。
①身体が不自由でも在宅で働ける
自宅が快適、もしくは出不精、身体が不自由といった人でも、オンラインの仕事なら在宅でできます。サービスの提供から報酬の受け取りまですべて在宅で完結しますので、とても便利です。
とはいっても座りっぱなしはカラダにも良くないですから、こまめに体操や家事、庭の手入れなどを挟みながら作業するのがよいでしょう。
②いつでも新しい刺激をうけて脳が活性化
英会話講師や日本語講師、通訳ガイドなら毎日、人との交流がありますし、翻訳なら翻訳する文書の分野のリサーチなどで、あたらしい知識を取り込まなければなりません。
仕事中はいつでも刺激をうけて、脳の活性化にも役立ちます。
③翻訳なら指を動かすことで老化の予防にもつながる
翻訳の仕事なら、パソコンを駆使して検索したり、情報収集したり、翻訳作業がはじまれば、つねに指を動かしてキーボードを叩きながら訳文を作成しなければなりません。
指を動かすことが、やはり脳の活性化につながり、老化の予防にもなります。
④交流の輪が世界に広がる
海外に住む外国人向けのオンライン日本語チューターや海外フリーランスなど、仕事を続けてゆくうちには、自然と交流の輪が世界へと広がっていくでしょう。
英文メッセージで世界の人とやり取りしたり、スカイプなどでビデオ会話などを仕事の相手をしているうちに、あなたの英語の実力も格段と上がるはずです。
⑤体力低下でも心配いらない
もし体力が低下してきたり、足が不自由になったとしても、自宅で仕事ができるところが在宅ワークの良いところです。
仕事時間も、無理をしない程度に自分で調整することができるのが、フリーランスのメリットでもあります。
⑥やり方次第で高収入も可能
「定年になったって、まだまだ現役と同じようにバリバリ働く自信がある」という人なら、英語の実力と仕事のやり方次第で高収入を得ることも可能です。
仕事の受注は何も国内のマーケットに固執する必要はありません。英語力を活かして、国内のみならず海外のマーケットも自分の守備範囲に取り入れれば、徐々に仕事も増え、数年続ければ得意先も増えてくるはずです。
高収入を得るには、仕事の継続と固定顧客の獲得がカギとなります。
それには顧客の信用を勝ち取ること、仕事に妥協せず、つねに品質の高いサービスを提供することが大切です。
英語を仕事とするときに失敗しないコツ
どうせ始めるなら、できれば失敗は避けたいものです。定年後に英語を使って仕事をするとき、どうすれば失敗のリスクを小さくすることができるか、見ていきましょう。
①定年前からコツコツ準備する方がよい
定年となってから「さあ、何から始める?」とならないためにも、定年になる前から、少しずつ下準備を始めておくべきです。
国内の仕事なら、平均月収、有利になる資格の種類、契約条件、その分野の仕事で知っておくべき知識などを調べて、まえもって勉強を始めましょう。
通訳ガイドであれば、日本の文化や風土、歴史についての知識が必要で、それを英語で解説できるようでなければなりません。翻訳なら分野ごとの専門用語の知識も必要です。
日本語や英語の講師やチューターなら、言語を人に教えるための技能も身につけていなければなりません。言葉を人に教えるって意外と大変なことですヨ。
そればかりでなく、仕事が始まれば報酬を受け取ることになります。
個人事業主としての届け出や確定申告の方法、海外フリーランスやアフィリエイトなら、報酬の受け取り方法、海外電信送金、インターネットバンキング、ペイパルやペイオネア、トランスファーワイズなどオンライン決済の使い方などを調べておきましょう。
②フリーランスは個人事業主、自己責任の世界
フリーランスは個人事業主ですから、その自覚をもって仕事をしなければなりません。自分で確定申告をして税金を支払うことになりますし、問題やトラブルが発生しても、みずから解決しなければなりません。
いつでも新しい情報を入手して、リスクを回避したり、トラブルの対処方法を学んでおくことも大切です。
心配性は行動力やモチベーションを低下させてしまいますが、失敗のリスクをできる限り下げるためにも、ひとり社長になったつもりで、つねに先を見越しながら、行動することです。
③情報と知識はリスクを減少させてくれる
情報弱者では、今の情報社会ではうしろ後ろに取り残されてしまいます。
つねにアンテナを張り巡らし、あたらしい情報と知識は取り入れましょう。今の時代では、情報や知識それだけで価値を生みだし、またそれが自分の武器にもなります。
あなたの英語力を活かせば、世界の最新の情報を入手することができることを忘れないでください。
まとめ:英語での仕事のアイデアを無限に広げよう
定年後のセカンドライフで英語を活かして働ける仕事は、もちろん、上述のものばかりではありません。
英語による最新情報を日本語にして発信したり、世界でまだあまり知られていない日本の情報を英語で発信するだけでも、価値を生みだします。
既存の英語を使った仕事にこだわらることなく、あなた自身のアイデアで英語ビジネスを開拓すれば、世界の市場を獲得することができるかもしれません。
大切なのは、自由なセカンドライフを楽しみつつ、健康にも気を配り、好きな英語で副収入を得ることですので、無理は禁物です。
ぜひ、あなたも英語を活用して副収入を得ながら、生きがいをもったセカンドライフを謳歌してください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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