子供のバイリンガル教育で英会話を伸ばすために知っておくべきこと

2020/11/26

イングリッシュ 子供英語



世界でグローバル化が進む今日、子供の将来のことを考えて、お子さんをバイリンガル教育で育てたいと考えているママさんパパさんも多くなってきました。日本人の家庭に暮らしながら、日本語と同時にバイリンガルの英会話レベルにするためには、どんな教育を子供にしていけばよいのでしょうか。


この記事では、子供のバイリンガル教育で英会話や英語力を伸ばすために知っておきたいことについて、解説していきます





子供のバイリンガル教育で英会話を伸ばすために知っておくべきこと



まずはじめに、父母共に日本人の家庭で、しかも日本で暮らしながら子供をバイリンガル教育するためには知っておくべきことがいくつかありますので、それらをご紹介します。



①バイリンガルの分類

②母語の重要性

③言語はアイデンティティのひとつ

④言語と文化は切り離せない

⑤英会話のできる環境づくり

⑥教育費予算に見合ったバイリンガル教育


これらのことをしっかりと理解しておくことで、子供に対する教育方針が途中でブレることなく、バイリンガル教育を進めることができるはずです。子供の教育は20年の計ですから、まずは親が明確なビジョンをもっておきたいものです。




どのようなバイリンガルに育てるか目標をはっきりしておく



まず初めに知っておきたいのは、どのようなバイリンガルを目指すかということ。なぜなら、バイリンガルにはいくつかのタイプがあるからです。



第二言語に触れ始めた時期別で分類:

  • 同時バイリンガル - 国際結婚などで母語が異なる両親をもち、0歳から二つの言語に触れながら二言語を獲得した人。
  • 早期継起バイリンガル - 3~4歳頃から第二言語の環境の影響を受けて二言語を獲得した人。
  • 後期継起バイリンガル - 5歳以降に第二言語の影響を受けて二言語を獲得した人。


第二言語の能力別に分類:

  • 均衡バイリンガル - 二言語に能力差がない人。
  • 偏重バイリンガル - 二言語の能力差がある人。
  • 産出バイリンガル - 第二言語の「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能すべてを身につけている人。
  • 受容バイリンガル - 第二言語では「読む」「聞く」の受動的技能のみもつ人。
  • 会話バイリンガル - 会話はできるけど、第二言語では読み書きができない人。
  • 上昇バイリンガル - 第二言語が発達途上にある人。
  • 衰退バイリンガル - 母語もしくは第二言語を失いつつある人。



と、まあ色々なタイプがありますが、つまり日本語も英語もペラペラというだけがバイリンガルではないということですね。日本人家庭で日本で暮らしつつバイリンガル教育するのであれば、「早期継起」「偏重」「産出」「上昇」のバイリンガルに育てるのが目標ということになるでしょうか。


つまり、3歳ごろから英語に触れさせて(早期継起)、日本語を母語として成長しつつも(偏重)、第二言語である英語でも会話や読み書きが苦労なくできて(産出)、日本語に比べて弱い英語については生涯を通してレベル維持のために学んでいく(上昇)というのが、現実的なところだと言えるのではないでしょうか。




バイリンガル教育の本格的な英会話は3歳から



お子さんをバイリンガルに育てると決めたにしても、まずは母語となる日本語の基礎固めが大切です。0歳から3歳までは、まずは日本語でたくさん語りかけてください。国際結婚なら、ママさんパパさんがそれぞれの母語で話しかけるのが良いでしょう。


よく言語はコミュニケーションのツールだと言われますが、言語はそれと同時に人の論理的思考を生みだすためのベースとなるものです。人はコトバという概念をつかって、自分の頭の中で物事を考えます。つまり、言葉ができないと人は思考することができないのです。ですから、まずは母語をしっかりと確立することが重要です


両親が日本人ならば、英会話を始めるのは3歳になってからで十分です。もちろん、家庭内で英語の音源をかけ流したり、お気に入りの英語の絵本を読み聞かせするのは有益ですが、この時期は母語となる日本語の基礎固めが第一優先であることを忘れないようにしましょう


ちなみに、我が家のケースでは父親である僕は日本語で子供に話しかけ、母親はスペイン語で話しかけ、夫婦間では英語で会話していました。子供は3歳になってからキッズ英会話に通わせ始めました。息子はすでに成人しましたが、日本語、英語、スペイン語のトライリンガル(トリリンガル)です。


うちの子供のバイリンガル教育については、こちらの記事でご紹介しています。

≫ バイリンガル育児の誤解|失敗しないために覚えておくこと




言語はアイデンティティ|バイリンガルの英会話を伸ばすのに必要なこと



言語は、その言葉が使われている国や地域の文化や習慣のなかでつくり出されてきたものです。情報をその言語を話す人々と共有するという意味でも、言語はアイデンティティの一部を形成すると言えます。日本語が話せない日本人は100%日本人としてのアイデンティティをもつことはできません。


よく海外に住む日系人で、その国では自分自身を日本人と強く感じて生きてきた人が、日本を訪れると、日本語が上手く話せないために周りから日本人として見られてもらえずに、自分のアイデンティティが崩壊してしまうということがあります。顔かたちが日本人でも日本語ができなければ、日本人として見てもらえないからです。これは帰国子女などにもよく起こることであって、海外では「日本人」と言われ、日本へ行くと「外人」と言われてしまい、自分が何人なのか、帰属するものがない不安から、精神衛生に影響を与えることがあります。


日本人として生きていき、人よりも多少英語が上手いという程度なら、このような心配はありませんが、二つの言語を操って生きるバイリンガルは同時に、二つのアイデンティティをもつということを知っておく必要があるでしょう


バイリンガルとして英会話を伸ばしていくためには、同時に英語話者としてのアイデンティティがバランスよく形成されていくことが必要です。でないと、英語らしからぬ英語を話すことになり、厳密にはバイリンガルとは言えないでしょう。バイリンガル教育とは単に言葉を教えることだけではないのです。




言語と文化は切り離せない|バイリンガル教育と文化



日本語を話せる外国人で、日本のことをまったく知らない人がいるでしょうか?日本語を話す外国人のなかには日本人以上に日本の文化や歴史に詳しい人も多くいます。これは、言葉とは、単に意思伝達のためのコード(暗号)ではなく、その国の文化とも深く結びついているということを意味しています。


子供に「サンクスギビング」や「イースター」という言葉を教えても、それらが何なのか知らなければ言葉としての意味を持ちません。意味を知ったとしても、それらを経験したことが無ければ、言葉を聞いても実感がわきません。日本人なら「夏祭り」や「花見」と聞いたとたんに、その情景や思い出が沸き起こるでしょう。


言葉は概念ですから、その概念が何と結びつくかを知る必要があるのです。そして、それらが文化と結びついていることは少なくありません。「いただきます」に相当する英語が存在しないのはよく知られています。英語圏では自然とは人間が支配、管理するものですので、日本人のもつ「自然の恵みを頂戴する」といった思想や考え方がないからです。ですから、バイリンガルに育つということは、二つの言語を話すだけではなく、二つの文化を背負って生きていくことでもあります


たとえば、日本の文化では、周りの雰囲気を感じ取りつつ、相手を傷つけないような配慮で、自己を主張したりします。「空気を読む」なんて言われていますね。日本では全体性や協調性が重視されますが、英語圏では日本式のそれでは「主体性のない人」ととられてしまいます。英語圏では個性が重視され、明確に意見を発言することがよいとされているからです。バイリンガルとは二つの言語に優れているだけでなく、その文化的な違いをも身につけて、言語ごとに使い分けできる人になることです




日本でバイリンガル教育するなら、親は英会話の環境をつくることに尽力するべき



日本に暮らしながら日本人の家庭でバイリンガル教育をするのであれば、日本語の遅れを心配する必要はまずありません。外国人の子供でも日本で育てば自然に日本語を覚えます。


逆に、しっかりとうつ手を打たなければ、両親日本人の子供でも海外で育つと日本語をなかなか覚えてくれません。それぐらい子供にとっては居住地の言語環境の影響は絶大なのです。テレビ、SNS、友達、学校、家の外での活動はすべて居住地の言語が使われます。その影響は両親が家庭内で日本語を話しているぐらいでは、ぜんぜん太刀打ちできないのです。


ですから、日本で暮らしながらバイリンガル教育をするときは、親が可能な限り子供が英会話のできる英語環境をつくりだしてあげる努力をしなければなりません。バイリンガル教育の成功のカギはこれに尽きると言っても過言ではないでしょう。家庭内で英語環境のみならず、これには英語ネイティブやバイリンガルの子供たちとの遊びやアクティビティ、英語圏への海外旅行なども含まれます。


まずは親が英語話者の外国人の友達をつくることから始める必要があるでしょう。そうすれば、英語は家庭内での画面や絵本の中だけのものではなく、実際に使うものなのだと理解してもらえますし、バイリンガルの友達ができれば、英会話のやる気も一層でてくるでしょう。


もうひとつの選択肢としては、プリスクールやインターナショナルスクールへ入学させるという手段もあります




プリスクールはバイリンガル教育の登竜門


プリスクールとは1歳児から小学校入学前まで日本国内で英語教育が受けられる施設です。教員は海外の幼稚園教諭や保育資格をもった人たちです。


プリスクールはバイリンガル教育の登竜門とされていますが、スクールによっては日本人の子供たちが多く集まりすぎて、結局は子供同士では日本語で話してしまい、さほど効果がみられないということもあるようですので、しっかりと下調べが必要でしょう。


また、年間200万円ほどの費用がかかってしまいますので、よほど熟考する必要があります。当然ながら、プリスクールが終われば継続してインターナショナルスクールに入れることになりますので、トータルで学費の捻出も考えなければなりませんし、その先、大学まで英語で教育を受けさせるのかどうかを決断する必要があります




英語で教育を受けるインターナショナルスクール


プリスクールを卒業したら、そのままインターナショナルスクールに入学させるのが一般的です。インターナショナルスクールといえば、かつては外国人の日本駐在員などの子供に限った教育施設でしたが、最近では日本人の子供を受け入れるスクールも多くなってきました。ただし、親子ともに一定レベルの英語力があることが入学の条件とされています。


授業料その他で年間250~400万円の費用がかかります。プリスクールからインターナショナルスクール、海外の大学卒業までの費用まで計算に入れた教育費の準備を考える必要があります。




バイリンガル教育の英会話はバイリンガルの先生に任せるのも一案



プリスクールやインターナショナルスクールでの教育は費用も高額で条件も厳しく、どの家庭でも適うものではないようです。とはいっても、バイリンガル教育の道はそれだけではありません。親のたゆまぬ努力とサポート、そして子供への愛情があれば決して不可能なことではないのです


うちの子はプリスクールもインターナショナルスクールにも通いませんでしたが、大学の英語教科免除試験には一発合格し、ケンブリッジ大学の博士たちとプロジェクトを進めたり、国際シンポジウムで講演できるほどになりました。それでいて英語教育でかけた費用と言えば、キッズ英会話を3年続けたことぐらいなのです(お金をかけない努力はありました)。


家庭でのバイリンガル教育でどうしても不足してしまうのが、英会話の実践です。とくに英会話に堪能でないママパパの場合は、家庭での英会話の比重がどうしても低くなってしまいますので、それを何かで補う必要があります。いくら英語の絵本を読んであげたり、フォニックスの学習をしても、英会話の実践が無ければ上達は困難です


最近では、通学せずに自宅で学習できるオンライン英会話という経済的にもありがたいサービスがあります。そのなかでも、講師全員がバイリンガルという子供専門のオンライン英会話「GLOBAL CROWN」をここでご紹介します。バイリンガル教育には、教育を受けた側の経験も豊富にもつバイリンガル先生に任せるという戦略です。


このオンライン英会話スクールの特徴はつぎのとおりです。


  • 先生の採用基準は子どもにモテる日英ネイティブレベルのバイリンガル講師のみ
  • キッズ専用なので子供の扱いにも慣れていて安心
  • レッスン中の親の付き添い不要。安心して先生にお任せできる
  • レッスンは専用アプリを開くだけ。パソコンやスカイプの面倒な設定不要
  • 聞く、話す、読む、書くの英語4技能を伸ばすカリキュラム
  • 英検対応のカリキュラム
  • レッスン終了後には先生から学習の進捗状況がメールで届く



バイリンガルの先生なので、英語が分からず困ったときや、英語の細かいニュアンスを日本語で教えてもらえるのが強みです。もちろん、英語オンリーのレッスンもリクエストすることができます。また、AIでの発音チェック、動画も使った子供が楽しみながら自習できる独自のアプリ教材も揃っているので、自習教材に悩む必要もありません。レッスンは週1回から5回まで予算に合わせてコースが選べます。


今なら無料体験レッスンが受けられます。悩む前に、まずはお子さんに合うかどうか試してみてはいかがでしょうか


≫ おうち英会話 GLOBAL CROWN の無料体験レッスン




まとめ:バイリンガル教育は長期戦|息切れしないプランが現実的



子供のバイリンガル教育には多くの選択肢があります。高額な費用がかかる方法もあれば、親の努力次第でリーズナブルに進めることもできます。それぞれの家庭の予算と教育方針次第ということになりますが、何よりも子供に楽しんで英会話を学んでもらうことが大切です。また、バイリンガル教育は十数年の長期戦ですので途中で息切れしないプランを組むことが現実的です。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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