人の目が気になることってありますよね。
人の目が気になると、自分でも知らぬ間に横目で人をチラチラと見ている。でも、極端に人の目が気になるようになると、仕事や生活に支障をきたしてしまいます。「自信のなさ」の表れともとられてしまいますし、印象も良くありません。
この記事では、会社に入ってから、人の目が気になるようになってしまった僕が、どのようにそれを克服したか、その原因と対処方法をご紹介します。
この記事は3分で読めます。読めばちょっとだけ人生変わるかも。
人の目が気になるのは、どんな時?
人の目が気になると一言でいっても、さまざまなシチュエーションがありますね。気になる理由もそれぞれ異なるはずです。
たとえば:
- 自分の行動が他の人とは極端に違うのではないか?何か間違ったことをしているのではないか?
- 自分は他人より目立っているのではないか?浮いているのではないか?
- 誰かが自分の行動を監視しているのではないか?
- 人に見られるのが苦手。他人の目が怖い。できれば透明人間になりたい。
どれか当てはまるものはありますか?
人の目が気になる人の特徴や性格
では、つぎはどのような人が他人の目が気になってしまうようになりやすいか。その心理的な特徴や性格的な傾向を見てみましょぅ。
①繊細な心をもっている人
いつでも身だしなみに気を配ったり、周りの人が何を考えているか、どんな気持ちでいるかを察知できたり、共感できたり、繊細な心をもった人。
②ちいさな失敗でも気にしてしまう心配性
仕事や付き合いでの自分のちいさな失敗や落ち度でも、それをずっと引きずって気にしてしまう人。またいつか失敗するのではないかといつも不安でいる人。
③つねに回りに合わせようとする人
周囲の人たちに、自分がいつでも同化していないと不安になってしまう。自分がやることで目立っていないか、また逆に、やらないことで目立っていないか。みんなと同調しているか気になる人。
人の目が気になる原因とそのときの心の状態
人の目が気になることぐらい誰にでもあることですが、それも度が過ぎると、仕事には集中できないし、人づき合いもうまくいかず、生活にも支障をきたすことがあります。
では、なぜこんなことが起こるのでしょうか。
①いつでも自分に対する他人の反応・評価が気になる
自分に自信がないことから、自分の容姿や行動について、いつでも他人の反応を気にしてしまいます。反応がなければ無視されたと思い不安になりますし、反応があれば「見られてる」と思い、また不安になります。
または、他の人の自分に対する評価でしか、自分の価値を測ることができないので、いつでも人の目が気になってしまいます。行き過ぎた自己への承認欲求が、過度に周りを気にする心の状態をつくりだします。
②過去の失敗の記憶から抜け出せない
過去に失敗したときのイヤな思い出、傷つけられた経験、叱られすぎた経験などの記憶から抜け出せないために、自己防衛本能が働きます。
そんなことが再び起こる予兆がないかどうかと、いつも周りの目や反応が気になってしまいます。
③自分が間違ったことをしていないか不安
不快な経験をまた繰り返さないために、「これなら大丈夫か?自分は失敗していないか?」ということを周りの人の反応で判定しようとしています。
周りが自分のことをぜんぜん注視していなければ「自分はうまくいっている」と思い、誰かがちょっとでも自分に視線を向ければ「自分がやっていることは何か間違っている」と不安になります。
僕はこうして人の目が気になるのを治した!その克服方法
捨てられていた犬を拾ったことがあります(というか、その犬は勝手に家の敷地へ入り込んできたのですが)。その仔犬は、人を恐れることはなく、近寄ってくるのですが、ひとつだけ他の飼い犬と違うところがありました。
人に寄り付くのはいいのですが、自分の顔を人に向けることがまったくできず、つねに横を向き、顔を背けて横目でチラチラとこちらを見るだけなのです。そのときは、外でよほど人にイヤな思いをさせられてのだなと僕は思いました。
後でわかったのですが、犬の世界では、顔を正面へ向けるのは威嚇表現で、初対面では顔を横に向けてチラチラと横目で見ながら、匂いを嗅ぎあうのがマナーだそうです。
その仔犬も家へきて10年になりました。今では僕の顔を真正面に見て、そのウルウルした可愛げな目を僕に見せてくれます。
かつて僕も、この仔犬のようだったときがあります。
人を真正面に見ることができなくなり、いつでも横目でチラチラと人の様子を見てしまうのです。どうしても人の目が気になり、ものごとに集中することができませんでした。
新卒で会社に入社したばかりの頃、特殊な環境で、ひとりの上司と3カ月間ふたりだけで過ごさなければならないことがありました。
その上司が体育会系大学卒だったためか、大学時代そのままのノリで、理由もなく毎日僕を責めるのでした。途中からは、それが意図的であることが分かってきました。
しかし、誰にも助けを求めることもできず、いつしか、その上司の機嫌を損ねないように、いつも気を使いながら仕事をするようになったのです。精神的にもかなり限界にきていました。
あるとき、その上司が僕に「おまえは横目で俺をチラチラ見やがって。気持ち悪い奴だな」と言ったのです。
そのときまで、自分のそんな行動に気がつきもしませんでした。
運よく、その上司とはそれきり一緒に仕事をすることはありませんでしたが、その後、人の目が気になる癖は、何年も治りませんでした。
僕の場合は、幸いにも今では人の目が気になることはまったくなくなりました。
では、どうやって僕がそれを克服できたのか、その方法を紹介します。
①自分の生活の中から不安の原因を取り除く
まずは、不安の原因となるものをできるだけ自分の生活から排除します。
矯正できた後なら、その不安の原因にも対処することができるようになりますが、不安の原因が残ったままでは、なかなか治すことが難しいからです。
僕の場合には、その上司と離れることができたのが、大きかったと思います。数年後には、その上司は使い込みが発覚して会社をクビになりましたので、僕には好都合でした。
しかし、それでも完全に治すことができず、結局はその会社を辞めることにしました。
②自分を否定ばかりする人とは離れる
自分を否定ばかりされていると、誰でも自己肯定ができなくなってきます。
精神力の強い人ならば、何でもないことかもしれませんが、心が繊細な人、気にする人は、そういったことが積もりに積もると、心が病んできます。
自分のことを否定ばかりするような人からは離れていたほうが無難です。あなたには何のメリットありません。
③瞑想を生活習慣のなかに取り入れる
考えすぎは、自我を肥大させます。承認欲求も自我を肥大させるためのものであり、自己防衛の反応も自我を守るためのものです。
一日のうちで、少しの時間でもよいので、そういった自我との心理ゲームから離れた時間をつくりましょう。その方法として、僕は瞑想をおすすめします。
瞑想はほんとうの自分に戻るための時間です。今でも僕は毎朝の瞑想を続けています。
④ときには大きな決断も必要
人の目が気になることで、あまりにも生活に支障が出てくるようなら、心理カウンセラーと相談することも検討するべきです。
僕の場合は、その職場を辞めて、思い切って生活の環境も完全に変えてしまいました。
それが功を奏して、いまでは全く人の目が気にならなくなりました。
悪いことばかりではない!人の目が気になる人のメリット・デメリット
ところで、人の目が気になるコトも、すべて悪いことにつながるわけではありません。
ここでは、人の目が気になる人のメリット・デメリットについて見てゆきます。
①人の目が気になることで起こるデメリット
ストレスがたまる
自分のやっていることよりも、他人の視線が気になってしまい、仕事もはかどりませんので、ストレスがたまります。
決断力がなくなる
相手が評価してくれることが最優先になるので、独自の判断がしづらくなります。
人からの評価を失う恐れがある
正面から人を見ることができず、横目でチラチラでは、他からみれば信用のおけない人と見られても仕方がありません。
自己肯定できなくなる
自分を認めるのはつねに他人になるため、自分で自分を肯定することができなくなります。自己肯定できなければ、自信喪失にもつながります。
度が過ぎると心が折れる
あまりにも人の目が気になるようになると、最後には透明人間のように消えてしまいたいとおもうようになります。心が折れてしまう前に対処する必要があります。
②うまく活用すればメリットだってこんなにある
協調性がある証拠
人の反応が気になるということは、裏を返せば、協調性に富んでいることでもあります。過度に心配せずに、周りに強調することができれば、グループワークなどでも力を発揮することができます。
気配りができる
周りが気になるということは、周りに気配りができることでもあります。
自分に自信をもてれば、他の人が気がつかないような、素晴らしい気配りができるでしょう。
空気が読める
周りの空気を読んで行動できれば、人の評価も上がり、仕事もはかどります。スマートに空気を読んで、ものごとを判断すれば、優秀なグループリーダーになることもできます。
まとめ:人の目を気にせず、自由に生きることの素晴らしさ
「人の目が気になる?そんな心配するほど君のことなんて誰も気にしていないし、見てもいないよ」
たぶんそれは事実でしょう。
でも、本人はそうは思っていません。もし、家族や友だちが相談を持ち掛けられたなら、よく話を聞いてあげてください。本人はよほどの勇気をだして相談してきているのです。
過ぎてしまえば、何でもないことかもしれませんが、専門家のカウンセリングが必要な時もあります。
日本ではとかく他人の目を気にする文化が根づいていますが、海外ではそういう人はほんとうに稀です。自分は自分という人がほとんどです。
僕は海外へきて、人の目を気にせず、自由に生きることの素晴らしさを体験することができました。
もしあなたが今、人の目が気になって仕方ないのなら、僕は「大丈夫、自信をもって」などと軽々しいことは言いません。
ただ、「誰でも人は変わることができる」とお伝えしておきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。