「英会話を始めてみたいけど、レッスンにはグループ式とマンツーマン式があるらしい。初心者だったらどっちを選ぶべきなんだろう？」
こんな悩みをもっていますか？
初心者だから「人前で英語を話すのには抵抗がある」という人もいるでしょうし、「外国人講師とふたりだけの対面レッスンでは逆に緊張してしまうかも」と考える人もいるでしょう。
マンツーマンレッスンにもグループレッスンにも、それぞれ特徴があり、メリット・デメリットがありますが、僕はさっそく断言してしまいます。あなたが英会話初心者なら、マンツーマンレッスンが最善の選択だと。
イギリス語学留学やマンツーマンレッスン、グループレッスンでの英語学習を経験した海外生活歴28年で現役翻訳者の僕シロが、なぜマンツーマンレッスンが英会話の学習には最適なのか詳しく解説します。
この記事は3分で読めます。
英会話で遠回りしないためにもぜひ読んでみてください。
なぜマンツーマンの英会話レッスンを選ぶべきなのか？その理由を解説！
英会話の学習と一口に言っても、通学制の英会話教室（英会話スクール）や自宅でできるオンライン英会話、語学留学までさまざまあります。そして、レッスン方式も大きく分けてグループレッスンとマンツーマンレッスンのふたつの方式があります。
どの方式が英会話を学習するには最も効果的なのでしょうか？
すでに結論は述べてしまいましたが、僕は断然マンツーマンでのレッスンをおすすめしています。ただしこれには、英会話の初心者から中級者一歩手前の方という条件をつけさせてもらいます。
英会話の初心者に最も大事なのは、途中で挫折しないで初心者のレベルを一気に脱出してしまうことです。なぜなら、初心者での英会話脱落者は80％以上と言われているからです。ですから、できればこの初心者レベルは音速で突破してしまうのが一番です（音速は無理ですが）。
この初心者レベルをはやく抜け出すという最大の目的を有効にしてくれるのが、マンツーマンのレッスンです。グループレッスンと比べて学習量に大きな差があるからですね。学校の教室での45分の授業と、自宅で家庭教師に教わる45分と、どちらがもっと濃い時間かを考えれば分かるはずです。
中級者や上級者になれば、グループでのレッスンが会話力や英語思考、ディベート力を伸ばしてくれることも多いので、マンツーマンにこだわることもないでしょう。唯一、マンツーマンのレッスンが必要になるとすれば発音の矯正です。これはグループレッスンでは難しいので、発音専門の講師とのマンツーマンレッスンを受けることになります。
マンツーマン英会話レッスンのメリット
とはいっても、もちろんマンツーマンレッスンにもメリットもあればデメリットもあります。それらを事前に理解しておくことで、サービスを最大限に活用することができるでしょう。
まずは、マンツーマンレッスンのメリットです。
メリット① 自分の学習ペースにあわせてレッスンを進行してもらえる
グループレッスンでは通常はカリキュラムに沿って用意された教材が使われます。聞き取れなかったり、理解に時間がかかってもレッスンは講師の判断したペースで進んでいきます。
また、すでに自分は知っている内容のレッスンでもカリキュラムに沿ってレッスンを受けなければなりません。理解が完全にできなかったり、すでに習得している内容をまた繰り返したり、ということが起こるのです。その点、マンツーマンなら、自分の学習のペースにあわせてレッスンを進行してもらうことができます。
メリット② レッスン時間のほぼフルタイムを自分のアウトプットのために利用できる
10人のグループレッスンであれば、50分のレッスン時間だとしても自分に与えられる発言時間は5分ということになります。実際には講師が説明する時間もありますのでそれ以下でしょう。
マンツーマンレッスンの場合、50分のレッスンをフルで自分のスピーキングのために使えるのが大きく違うところです。おなじレッスン時間でも10倍の経験値を積むことができるわけです。
メリット③ 分からないことがあれば、とことん深堀りして疑問を解決できる
グループレッスンでは、自分だけ理解できないことがあっても、そこに立ち止まって講師に質問を続けるわけにはいきません。決められた時間内に予定のレッスンを進める必要があるからです。
マンツーマンレッスンであれば、そのレッスンを全時間使っても、分からないところを疑問が解決するまで、講師に質問して掘り下げることができます。また、こういったレッスンは一生忘れることがないものです。
メリット④ 他人に自分の英語が聞かれないので、間違いを気にせず思い切って話せる
初心者にありがちなのが、人前で英語を話すのを躊躇してしまうことです。ましてやグループレッスンで周りの生徒が自分より上手に英語を話していたりしたら、発言するのにも勇気がいりますね。いつでも周りと自分を比べてしまい、発言できない、これでは上達を遅らせてしまいます。
マンツーマンなら、そういった心配は不要です。間違っていても、発音が悪くても、周りに聞かれることがありませんので、思い切って発言することができます。
メリット⑤ 用意された教材でなく、自分の学習目的に応じてレッスンを組み立てられる
講師とのマンツーマンなら、あなたの学習目的やレベル、学習ペースに合わせてレッスンを自分なりにカスタマイズすることができます。時間を無駄にしないで、初心者レベルを突破するためにも、これは有益な方法だといえますね。
また、一般的なコースと異なり、「自分は個人海外旅行のための英会話を集中的に学びたい」とか「ビジネス出張のための英会話を覚えたい」という目的別にレッスンを受けることもマンツーマンなら可能です。
マンツーマン英会話レッスンのデメリット
もちろん、マンツーマンレッスンにもデメリットがあります。しかし、事前にデメリットを知っておくことで、対応できるものもありますので、よく見ておきましょう。
デメリット① レッスン単価が高い
マンツーマンレッスンの単価はグループレッスンに比べてどうしても高くなってしまいます。英会話のサービスでもっともコストがかかるのが人件費でしょう。一人の講師で10人教えるのと、1人教えるのとでは、利用者が負担する費用が異なるのは当然のことです。
しかし、レッスン単価が高いために、レッスン時間を削られたり、レッスン回数を減らしたのでは、せっかくのマンツーマンのメリットも薄れてしまいます。どこにバランスを見出すかが重要なポイントになるでしょう。たとえば、マンツーマンレッスンだとしても週1回のペースでレッスンを受けていたのでは、ほとんど上達は期待できません。これを解決する方法は、このあと解説していきます。
デメリット② グループでの会話に慣れない
当然ながら、マンツーマンレッスンではグループを作ってワークしたり、プレゼンやディベートのような能力を磨くことはできません。マンツーマンはあくまでも初心者レベルを脱出するまでの手段として考え、中級者レベルになったら、中級者のグループレッスンを提供しているサービスを利用するのも良いでしょう。
デメリット③ ほかの生徒との交流がない
マンツーマンは個別レッスンですので、他の受講者との接触がありません。ですから、生徒どうしの交流をはかったり、英会話仲間を作って談議に花を咲かせるといった楽しみがありません。
デメリット④ 孤独な闘い、モチベーションは自分で維持しなければならない
マンツーマンですから、学習は孤独との闘いとなりがちです。どうしても、誰かと相談し合いながら学習を進めたい、ひとりではモチベーションが保てないという人におすすめするのは、家族や友達を誘って一緒に英会話を始めることです。そうすればお互いの上達ぐあいを比べ合ったり、相談し合うことができ、モチベーションの維持にも一役買ってくれるでしょう。
英会話の上達に欠かせないのは「継続」すること、そして会話を「実践」すること
英会話を上達させるためには、まずは初心者レベルの段階で集中的に学習して、はやく初心者のレベルを抜け出し、その後も継続的に英会話レッスンを受けることです。初心者のうちに挫折してしまっては、そのあとが続かなくなってしまいます。
そして、とにかく話すこと、英会話を実践することです。アウトプットを増やすことは英会話の唯一の上達方法と言えます。
この英会話の上達のための二つの条件を満たしてくれるのがマンツーマンレッスンです。初心者にとってつまづきやすい「人前で英語を話したくない」「レッスンについていけない」「疑問が解決できないまま」といった問題をマンツーマンレッスンでは解決してくれますし、アウトプットも最大限に増やすことができます。
英語が読めるのに話せないのはなぜか？
そもそも、長年教科書英語を学んできた日本人が、英会話が苦手なのはなぜなのでしょうか？
英会話ではコトバが出てこないけど、英文は読めば意味が分かるという人は多いはずです。この英語に関する日本人のナゾについて少しだけ考察してみます。
①リーディングは論理思考、スピーキングは反射
これは私たちが普段使っている日本語にしても同じことが言えるのですが、読む力には論理的な思考力が必要です。そして、理解するための時間の制約もありません。一度読んで理解できなければ、読み返せばよいのです。
対して、日常的な会話はリズムのなかで反射的にコトバがでているのが自然な会話です。そこに難しい文法が使われることはほとんどありません。会話は流れのなかで進んでいきますから、分からないからと言って何度の聞き返すのは、その流れを止めてしまうことにもなります。
ですから、ほとんどの日常会話で大事なのは、鍛えられた反射神経のようなものです。相手の発言に対して、瞬時に反射的に返答しているのがふつうの会話です。
会話には流れがあり、相手との受けごたえで成り立っています。もっと言えば、会話は反射的に行われるのが普通です。日本語でも文法にならって頭で会話を組み立てながら話す人はいないはず。それでは会話の流れが止まってしまい、会話が成立しません。
②反射スピードを上げるにはひたすらアウトプットの繰り返し
英会話の反射神経を鍛えるのがアウトプットです。自分の反応スピードをあげるには、ひたすらにアウトプットを増やして繰り返すのみです。そうすれば、頭で相手の英語を日本語に変換して、日本語で考えて、返答を日本語から英語へ変換して発語するというプロセスが短縮されます。
これは、実際には唇や舌、あご、喉の筋肉がコーディネートされなければ言葉は発言できませんので、まさにこれは筋トレなのです。この筋トレをやっていない日本人が「文法はできるのに英会話ができない」というのは、トレーニングのビデオは見て理屈はわかったけど、まだ筋トレしていないのと同じ。当たり前のことなのですね。
会話の流れが止まらないようにその反応を速くするためには、アウトプットを増やして、脳と口の筋肉を慣れさせる、会話のパターン、フレーズが自然に浮かぶように頭に反復練習させることです。英会話に難しい文法なんてありません。「ゆっくり話してもらえば意味は分かる、でもなかなか言葉が出てこない」というのは、すべて脳が慣れていないために瞬時にアウトプットが出せない、反射が遅いからです。知っているのに口からでてこないのはこのためです。
③発音に自信がないから躊躇してしまう
日本人が英会話が苦手な理由のもう一つは、「自分のカタカナ英語を聞かれたくない」、「理解されないかもしれない」という発音に自信がないことからくる躊躇です。英語の発音もカラオケの練習と同じことで、何度も原曲を聞いて、メロディーやリズム、間を覚えて、何度も繰り返して真似して歌うことです。
練習して自分でうまくなったと感じれば、こんどは人前で歌いたくなるものです。これと同じことが英会話でも言えます。自信のなさは練習によって消し去ることができます。
ではマンツーマンなら英会話教室かオンライン英会話か？
では、マンツーマンレッスンなら英会話教室（英会話スクール）か、オンライン英会話か、どちらがよいのでしょう？
結論から言えば、僕は断然、オンライン英会話をおすすめします。
従来型の英会話教室でのマンツーマンレッスンではレッスン単価が5,000～10,000円とかなり高額です。これでは誰でも十分なレッスン回数を受けることができません。僕は初心者には毎日のレッスンをお勧めしていますが、これでは経済面で難しいですね。
オンライン英会話で毎日50分のマンツーマンレッスンなら月々25時間の学習時間を確保することができて、しかもその全時間をアウトプット、発言に使うことができます。そしてレッスン単価は英会話教室のおよそ半分以下というのが相場です。闇雲に格安サービスを探すのはおすすめしませんが、英会話にとってもっとも大切な「継続」のためには、ある程度はリーズナブルなものでないと多くの人にとっては現実的でありません。
オンライン英会話の記事にはこんなものもありますので、どうぞ。
≫ 現役翻訳者の僕がおすすめのオンライン英会話5選｜徹底比較
≫ 初心者がオンライン英会話選びで失敗しないための8つの注意点
≫ ネイティブにこだわる必要がない理由を詳しく解説！オンライン英会話ネイティブ信奉脱却のすすめ
≫ オンライン英会話は効果ある？上達のコツと効果的な活用法を徹底解説！
≫ オンライン英会話と英会話教室、どっちが効果的【完全比較】
まとめ：初心者に最適のオンライン英会話でのマンツーマンレッスン
ということで、なぜマンツーマンの英会話レッスンを選ぶべきかについて考えてみました。
マンツーマンは、おなじレッスン時間でグループレッスンの何倍もの量を学習できるので、英会話をはやく効率的に学習したい人、特に初心者の方には強くお勧めします。マンツーマンのレッスンならマンツーマン方式が主流で価格的にもお手ごろなオンライン英会話のサービスをお勧めしたいと思います。
僕は英会話も初心者のまま、いきなりイギリスへ語学留学してしまい、グループレッスンで思うようにレッスンを受けることができなかった経験があります。せっかくの語学留学なのに最大限にその学習環境を利用できなかった苦い思い出があります。もし、語学留学の前に一年でもマンツーマンのレッスンを受けていれば、これほど回り道をしなかったでしょう。
みなさんは僕のような英会話上達の回り道をしないためにも、英会話を始めるときには十分に検討してから、サービスを選択することをおすすめします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
