「海外移住して余裕をもった暮らしがしたいけど、片言英語じゃ厳しいだろうなぁ」
「定年退職してから夫婦でよく海外旅行に行くようになったけど、パック旅行はもう飽きた。自由な個人旅行がしたいけど英語がなぁ」
英語ができれば、いろいろと選択の幅も広がって、人生が豊かになりそうですよね。でも「大人になってから英語学習なんかしても手遅れ」なんて話もよく耳にします。
周りを見ても途中で挫折する人が多いのも確か。でも、本当に大人になってからの語学習得は難しいのでしょうか?
この記事では、英語ダメ学生だったシロが、どうやって英語を学習し直し、英語で仕事ができるまでになったか暴露しちゃいます。
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大人になってからの英語学習は本当に手遅れか?
僕は、中学から大学までの学生時代、ずっと英語が苦手で大嫌いでした。
「日本に住んでいれば英語なんて使う必要がないのに、なんで勉強しなきゃならないんだ」という反発心もありました。
大学を卒業したとき「これで一生、英語ともオサラバだぁ!」と歓喜したのを今でも覚えています。
そんな僕が、どこをどう間違ったのか、今では英語やスペイン語をタネにご飯を食べていたりします。
世間では英語学習のナントカ理論だの難しい研究結果から、大人の語学習得の有効性について語られたりしています。
僕はそんな難しいことは言いません。
結論からいえば、シンプルに僕の経験からして、大人になってからの英語の習得は可能だと断言します。
大人になっての英語の学び直しに失敗してしまった人には、それなりの理由があり、成功した人にもそれなりの理由があるはずです。
では、その大人の英語やり直し成功組になるための秘訣を見てゆきましょう。
今すぐ英語をやり直したい人はこちらの記事もどうぞ。
≫ 社会人のやり直し英語学習法|現役翻訳者が大人の英語勉強方法を解説!
語学習得に年齢制限はない!
そもそも、人間にとって何かを学ぶのに臨界期なんてあるのでしょうか?
大人になったって自動車の運転を覚えることはできますし、ウクレレだって弾けるようになれます。料理だって、ダイビングだって、コンピュータプログラミングだって勉強すればできるようになれるのです。
なのに語学だけは大人になったら勉強するのはもう遅い、なんてことはないはずです。
でも、英語の学習の場合は、上に述べた例とはちょっと違うのも確かです。
何が違うかといえば、運転免許を取ればすぐにドライブを楽しめますし、ウクレレなら鼻歌と一緒に演奏ができます。
料理も、ダイビングも、プログラミングも、習得すればすぐにでもそれを楽しむことができます。
英語の場合はそこが少し異なります。
転職で有利になるため、英語を使った仕事がしたい、いつか海外旅行で話すため、外国人の友達が欲しいなど。
どれも、実利を目的としたものか、将来を見据えた目的で英語を習得したいというものですね。
英会話教室の帰りにカフェに寄ったら、知らない外国人と出会って、すぐに友達になった。なんてケースは日本では稀ですね(海外ならありえますが)。
つまり、英語の学習の場合は、努力に対しての報酬に即効性がないのです。
人間は、自分の努力に対して、すぐに報酬が得られれば、その努力を継続することができます。ちいさな喜びでもかまわないのです。
やってもやらなくても変わらないことで努力を続けるのは難しいということです。
では、どうすればよいのでしょうか?
①大切なのは英語学習の目的意識
まずは、はっきりと英語学習の目的を決めることです。
ゴールのない努力は拷問と同じですヨ。
昔、囚人たちに穴を掘らせて、その掘った穴をまた自分たちで埋めさせる、といった作業を毎日続けさせる刑があったのをご存じですか?
人間は生産性のない作業には耐えられないからです。
ですから、英語の学び直しを決意したら、まずはその目的を決めてください。
- 海外へ個人手配で旅行する
- 外国人の友達をつくる
- 海外の大学に留学する
- 外資系企業に就職する
- 海外駐在員になる
- 通訳者になる
- 字幕翻訳者になる
- 海外移住する...など
②期限つきの目標をつくらなければダイエットと同じ
さて、目的ができたからといっても、なかなか努力が続けられないのが人間です。
朝にダイエットを決意したのに、夜には友達に誘われてラーメンを食べてしまったなんてことは、よくあることです。
目的が決まったら、つぎは期限つきの目標、マイストーンを定めましょう。
- 3か月までに中学英語をやり直す+オンライン英会話
- 6か月までに高校英語をおさらい+オンライン英会話
- 8か月までに英語字幕で海外ドラマ+オンライン英会話
- 10か月までに字幕なしで海外ドラマ+オンライン英会話
- 一年後に短期語学留学
目的によって勉強法は千差万別ですから、これはあくまでサンプルです。
③モチベーション維持には英語のミニ上達を実感すること
前述した、努力に対しての報酬です。
ちいさな喜びでよいので、少しでも自分が上達したことを実感できることを見つけましょう。
- 気づいたら海外映画が字幕なしで60%は理解できるようになった
- オンライン英会話の先生に発音が良くなったと褒められた
- 英字新聞の一記事を読むのに、辞書を5回しか引かなかった
- 外国人に道を教えてあげられた
- 自分ひとりで個人輸入の発注のやりとりができた
- 翻訳プラットフォームではじめて仕事を受注できた...など
④ネイティブレベルなんか目指す必要はない
子供のときから英語の早期教育を受けていたなら別として、カタカナ英語が頭にしみついてしまっている私たち日本人が、ネイティブレベルの発音を目指すのは現実的ではありません。
ですが実際のところ、国際会議の同時通訳者にでもならない限り、ネイティブレベルの英語など要求されるケースはないのです。
ビジネスなら、相手の話すことがはっきり理解できて、自分の伝えたいことが伝えられれば十分です。時間と数字、可否さえ間違わなければ大きな失敗はしません。
実際に英語圏以外の世界のビジネスマンは、ネイティブな発音などしていませんョ。逆に、それぞれの国には特有の英語の訛りがあります。その国々の英語訛りに耳を慣らすために、リスニングの練習をした方がよほど有益です。
また、翻訳者になるのであれば、ネイティブ英語よりも日本語を習熟している必要があります。英語ができたからといって、日本語をよく理解していなければ、レベルの高い翻訳にはなれません。
ですから、あなたの英語学習の目的としたところのニーズに合った英語力を習得すれば十分です。
英語ダメ学生だった僕が大人になって英語を習得した方法とは?
学生時代を通じて英語が苦手だった僕は、大学が終われば一生英語と手を切るつもりでした。
ところが、新社会人となってはじめて入社した会社は、一日中外国人たちが出入りし、社内で英語が飛び交うような会社だったのです。
おまけに配属された部署は海外事業部で、日本語より英語の書類の方が多いオフィスでした。
右も左もわからない新入社員で、なおかつ仕事の書類が英語なので読めない。これではクビになるのも時間の問題だと思いました。
そこで一念発起した僕は、考えを180度翻して英語に取り組むことにしました。
時代が違いますので、今とくらべるとかなりアナログです。
- 中高英語のやり直し
- ビジネス英語教材を往復4時間の通勤時間に毎日聴いてリスニング強化
- 英和翻訳は会社の先輩に、和英翻訳はネイティブにお願いして添削してもらう
- 和英・英和・英英の辞書を肌身離さず持ち歩く(重かった)
- ネイティブの友達ができると、自宅に招待するなどしてその友達の輪を広げた
- ネイティブたちがよく集うクラブに入会して、積極的にイベントなどに参加
- イギリスへ語学留学
実際にはもっとありましたが、ざっとこんな感じです。
いまならスマホやパソコンひとつで、すべてできちゃいますね。
当時の僕のように、重たい紙の辞書やウォークマン(懐かしい)を持ち歩かなくても、いまなら英語の勉強アプリやオンライン辞書、ネイティブといつでも話せるオンライン英会話など、いくらでも英語習得の環境は整っています。
それを使わない手はありません。僕からしたら、今の時代の英語学習の環境は天国みたいなものです。
その後、僕はどうなったかというと、英語圏で仕事をしつつ10年ほど過ごしました。
今は海外に住みながら、自分のビジネスとは別に、世界中のクライアントからいただく翻訳の仕事などもしています。
英会話に関心のある方なら、こちらの記事もどうぞ。
≫ オンライン英会話は効果ある?上達のコツと効果的な活用法を徹底解説!
≫ 現役翻訳者の僕がおすすめのオンライン英会話5選|徹底比較
大人になっての英語の学び直しなんて無理だという意見
「大人になって英語の習い事なんて結果が出ない」なんて話もたしかに耳にします。
それについての僕のこたえは、月並みですが「その人の覚悟しだい」ということです。
①たしかに大人の英語やり直しに失敗例は多い
でも、たしかに「英語を習い始めたけど続けられなかった」という失敗例はよくあります。とくに独学というのは、いつでも自分でやめられるだけに、よほどの決心が必要でしょう。
人は必要性が差し迫っていないか、やっていても楽しくないことは長続きしません。英語ができなくても、日本に住んでいれば不自由はしませんからね。
失敗しないためには、計画性をもった上に、自分を縛る工夫も必要です。
②英語学習の成功のコツは目標設定と学習計画
まずは、自分で目標設定と学習計画を立てて学習することです。独学であればなおさらです。
それが無理な人は、やはりしっかりとしたカリキュラムをもった有料のオンライン英会話や英会話教室、英語スクールなどを利用するべきでしょう。
ダイエットでもそうですが、自分の懐を痛めて何かのサービスを利用すれば「無駄にしたくない」という心理が働きます。そうすることで自分を縛ることにもなり、成功率も上がるでしょう。
まとめ:世界は広いのに日本に引きこもりはモッタイナイ
日本の人口は1億3千万人、世界の英語人口は17億人。英語が話せるようになるだけで、どれほど自分の世界が広がるかを考えてみてください。
そればかりでなく、あなたが事業主か、これから自分のビジネスを考えているなら、この広大な世界の市場に目を向けないのは、まさにモッタイナイことです。
世界各国から仕事の受注をしていると分かるのですが、世界のあらゆる国が日本の市場に参入してきています。それは名だたる大企業ばかりでなく、小さな若者たちのグループでさえ、あらゆる分野で積極的に日本市場を狙っています。
もしかしたら、いまあなたが使っているスマホのアプリは、中東のどこかの国で数人の若者たちが作ったものかもしれません。
彼らにとって世界は自分の庭のようなもの、何の臆することもなく、彼らは世界中の市場を開拓しています。彼らには英語は単なるツールでしかありません。
日本にはそのような若者がどれほどいるのでしょうか?
英語の国際語としての地位はこのさきも変わらないでしょう。
あなたも自分の年齢など気にすることなく、英語を学習し直して、自分の世界を54か国、17億人にまで広げてみてはどうでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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