「長いことオンライン英会話をやっているのに、いまだに全然英語が話せない」
「オンライン英会話をやってる友達が、上達しないから意味がないと言ってた」
そんな話を聞いたことがありませんか?
オンライン英会話をやっているのに、英語がうまく話せない、なかなか上達できないのには理由があります。
かつては英会話を学ぶには、英会話教室へ通ったり、語学留学したりしなければなりませんでしたが、インターネットの発展で、オンライン英会話がメジャーとなり、自宅にいながら世界中の講師とつながるようになりました。
とはいっても、手軽に英会話が学べるようになったとはいえ、英語が何不自由なく話せるようになる人はそう多くはありません。やはり、そこにはまだ高い壁があるのです。
なぜそうなのか、その理由について解説します。
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オンライン英会話をやっても全然英語が話せない理由8選
オンライン英会話は、お金さえ払えば、いつでも好きな場所から英会話を学べるので、始めるのにはハードルが低いですね。価格にしても、格安なものからビジネス英語が学べるものまで、さまざまあります。その手軽さから利用者も年々増えてきています。
ところが、周りを見てみると、英語がペラペラに喋れる人が急増しているようには見えません。
というのも、オンライン英会話を始めても、しっかりと英語が身につくまで続けられる人は限られているからにほかなりません。
では、なぜオンライン英会話をやっても英語が話せるようにならない人がいるのか?
もし、あなたもその一人なら、つぎの8つのコトをチェックしてみてください。
①自分の英語の上達を他人まかせにしている
よくも悪くも日本人の特質ともいえるお客さん意識、「お金を払っているんだから、当然、上達させてもらわないと困る」という気持ちが、無意識のうちに働いているかもしれません。オンライン英会話のサービスのうえに胡坐をかいて、上達するための自己努力を怠っていませんか?
オンライン英会話は英語を上達させるための機会を提供してくれますが、それを使って英語を身につけてゆくのは自分自身です。すべて他人まかせでは、いつまでたっても英会話は上手くならないでしょう。
②オンライン英会話に入会したことで、すでに満足している
始めるまでは、どこのオンライン英会話にするかと、料金やレッスン時間、講師の質など真面目に比較検討して熟考してみるものの、いったん入会してしまうと、「あとはレッスンを受けるだけ」と安心してしまいがちです。ほんとうはそこからが本番で、頑張らなければならないのですが。
また、「英会話をやっている」というのが自身のひとつのステータス、人に見せるためのファッションのようになってしまっている人もいます。そういう人は、いつしか英会話の上達が目的ではなくなって、英会話を続けていることが目的となってしまっているのです。当然、これでは上達しません。
③英語脳になるほどオンライン英会話を集中的に使っていない
僕の経験から言えば、言語の習得は集中的にその言語のシャワーを浴びることです。どんな人間の赤ちゃんだって、語学スクールに通うことなどしなくても母語を覚えるのは、周りからその言語のシャワーを浴びせられるからです。これが、一週間に数回、数十分話しかけられるだけだとしたら、赤ちゃんは言葉を覚えるでしょうか?
僕が大人になってから英語を覚えられたのも、日本語がいっさい使えない環境で何カ月も過ごすようになってからのことです。数カ月が過ぎたころには英語で夢を見るようになりました。しかし、日本に戻ってまた日本語の生活がはじまり、たまに英語を話す友達に会うと、はじめの数十分の間は頭が切り替わらずに上手く英語を話すことができません。
その後は、ふつうに話せるようになるのですが、日本語脳から英語脳へスイッチを切り替えるには、人間の頭は多少の時間がかかるのです。
だから、25分のレッスンを週に二三回受けただけでは、頭が英語脳に切り替わる前に終わってしまい、またつぎの週にはゼロからやり直しになっている。これでは、なかなか上達しないでしょう。
なので、理想としては、オンライン英会話は毎日レッスンを受けることをおすすめします。
④外国人講師だけのオンライン英会話なら予習・復習が必要
オンライン英会話では、学習のプログラムも大切な要素です。もし、あなたが英語の効果的な学習を心得ているのなら、独学で勉強して、英会話だけをオンラインでスキルアップすることもできるでしょう。
しかし、現実は独学で英語を正しく学習できる人はそうは多くないはずです。
日本語の話せない外国人講師と話しながら英会話を学ぶなら、分からないことがあっても英語で質問しなければなりませんし、その返答も英語で受けるわけです。これは分からない英単語を英英辞典で調べるのと似ています。英語力がゼロの人ではこれはちょっと厳しい課題ですね。
そうなると、レッスン中で分からなかったことが理解できないままで終わってしまい、英語力アップにつながりません。そういったわけで、外国人講師だけのオンライン英会話の場合には、レッスンの前と後の予習と復習はマストです。
外国人講師とのフリートークで会話能力が向上するのは、ある程度のレベルになってからです。
でないと、相手が話しているあいだは 「Oh, yes」、「Really?」 などと、さも会話を理解しているように相槌を打っていても、いざ 「So, What do you think about that?」 などと返されると、「えっと、何だっけ...」などと日本語になってしまい、返答できないことになるのです。
予習や復習などの自習は面倒、もしくは学習方法が分からないという人だったら、ある程度のレベルになるまでは、学習プログラムがお任せできて、日本語でも質問できる、日本人と外国人の講師がいるオンライン英会話を選ぶことをおすすめします。
僕が厳選したオンライン英会話の記事はこちらです。
≫ 現役翻訳者の僕がおすすめのオンライン英会話5選|徹底比較
⑤英会話はスポーツと同じだということが分かっていない
英語のリーディングもライティングも頭で理解すればできるようになります。ヒアリングも意識的に英語を聞き続けることで上達するでしょう。しかし、スピーキングだけは別です。なぜでしょう?
スピーキングは頭で考えるだけではなくて、唇や舌、口内、喉などの筋肉を使って発生しなければならないからです。スピーキングが筋肉を使った運動である以上、スポーツと同じで、筋肉を使って練習した分だけ上達するわけです。
日本語の早口言葉が、はじめは上手くできなくても、反復しているうちにできるようになるのは、脳が筋肉の使い方のパターンを記憶するからで、これと同じことがスピーキングでも言えます。
また、話すためには、聞く能力がなければなりません。僕の体感では聞く能力が10あるとしたら、その人の話す能力は2ぐらいになるはずです。これは、大人なら誰でも新聞記事を読むことはできますが、何も見ないで同じような新聞記事を書けと言われたら、何人ぐらいの人が書けるかを想像してみれば分かります。インプットよりもアウトプットの方が、何倍もの能力が必要だということです。
⑥フリートークだけでは英会話は上達しない
上にも述べましたが、英語力ゼロに近い段階の人がネイティブとフリートークをしても上達は見込めません。ある程度の英語力がついている人なら、フリートークでぐんぐんと実力を伸ばすことができるでしょう。
インナーサークル国(英語を母語として話す国、いわゆるネイティブ)の人たちの話す英語を目指す必要はありません。日本人として生まれたのですから、日本人の英語でよいのです(日本は英語を話す国としてエキスパンディングサークル国のカテゴリーに含まれています)。
フリートークなら、できるだけ多くの国の講師と英語で話して、世界のいろんな英語に慣れることをおすすめします。
僕は仕事でフィリピン人の同僚と世界中を旅していたこともあって、フィリピン英語に長いあいだ接してきました。その後は、イギリス、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、インド、ヒスパニックの英語に接しながら英語を覚えました。
世界の英語人口は17億人ともいわれ、ネイティブと呼ばれている英語話者たちはそのうちの20%です。その国々にある独特な英語の話しぶりや発音に慣れておくことは、グローバルな社会となった今、ビジネスでも旅行でも、とても有益なはずです。
こちらは世界のさまざまな英語についての記事です。
⑦もともと口下手、内向的な人は自分を縛る工夫が必要
日本語を話すのにも口下手な人はいます。内向的で、あまり積極的に会話に参加しない人の場合には、どうしても英会話の上達も緩やかになってしまいます。その反対に、外向的でおしゃべり好きな人は、英会話の上達も早い。
じつは、僕も口下手で、何人もの人がいる場所で積極的に会話をするほうではありません。どうしても、聞き手にまわることの方が多いです。
こういった人は、グループでの英会話レッスンは苦痛に感じるかもしれません。しかし、気に入った講師が見つかれば、徐々に打ち解けて会話も弾むようになるでしょう。慣れるまでは、そういった講師とのマンツーマンのレッスンをおすすめします。
英会話自体が義務ではないので、いくらでも逃げ口上がききます。やりたくなかったらやめてしまえばいいのですから。いつも英会話をやめる口実を考えているような人は、自分を縛る工夫が必要です。
たとえば、半年や一年分のレッスン料を払ってしまうとか、週5回のレッスンを受けたら、週末にお酒が飲めるとか、逃げだせない工夫を考えてみてください。
⑧そもそも英会話上達のための覚悟ができていない
いくらオンライン英会話をやっても全然英語が話せない人に、もっとも多いのが「そもそも覚悟ができていない」ことでしょう。
「友達がやってるから」「なんとなく英語が話せるのはカッコよさそうだから」「いつかあるかも知れない出逢いを期待して」のようなフワッとした動機では、完走するのは難しいでしょう。
英語が話せなくても何不自由することのない日本に暮らしているのですから、よほど固い決心がなければ、レッスンがちょっとでも面倒になったり、他の楽しみに気持ちが向いてしまえば、学習をサボってしまいます。
英会話を学ぶ明確な目標と、絶対に完走するという強い意志がなければ、日本での英会話の習得は容易ではありません。
オンライン英会話はもっともコスパがいい英語勉強法
今のようにインターネットが発達していなかった時代に英語を学習した僕は、かなり回り道をしました。NHKの英会話、音声付き英会話教材、イギリス語学留学などと、いろいろとやっていました。もし、僕が英語を学んでいたころにオンライン英会話があったら、迷わずに選択していたでしょう。
もちろん、今でも教材を使って独学で勉強したり、英語アプリや英会話教室、語学留学へ行く人もたくさんいますし、その他にも英語を学ぶ選択肢は増えました。
しかし、そのなかでもオンライン英会話はもっともコスパがいい勉強法だといえるでしょう。
その理由を説明します。
①語学留学は費用が高いし、長期は難しい
ちかごろは、フィリピンなどへの語学留学が流行っていて、価格もお手ごろになってきました。僕がイギリスへ留学したときには、40万円/月ほどかかりました(プラス渡航費用)。
それでも、英語の学習に集中できる語学留学は効果があることに間違いありませんが、やはり費用の問題があります。たとえ資金の問題が解決できたとしても、仕事があったり、子どもがいる人、日本を何カ月も離れることができない人には、語学留学はとうてい無理な話です。
②英会話教室はグループでは肝心のスピーキングの機会が少ない
今でも根強い人気をもっているのが英会話教室です。しかし、通う手間と時間、住んでいるところによっては交通費がかかってしまいます。
大抵の英会話教室はグループ制を採用しているので、オンラインに比べて、どうしても発言回数が少なくなり、会話の練習が物足りない感は否めません。マンツーマンの場合もありますが、その場合はさらに料金が上乗せされます。
③独学にはやり遂げる覚悟とモチベーションの維持が必要
いずれの学習方法であっても、モチベーションの維持は重要ですが、やってもやらなくてもかまわない、誰からも強制されない独学では、さらに固い意志がなければなりません。
計画的にものごとを進められて、いちど始めたことは最後までやり通せる人、これまでに独学で何かの学習をやり遂げた人でなければ、独学はかえって回り道になってしまうかもしれません。
まとめ:目的に合ったオンライン英会話を選ぶのが最良
オンライン英会話にはさまざまなサービスがあって、レッスン料金やレッスン時間、講師の国籍、システムが異なるので、どこにすればよいのか、なかなか判断がつきにくいところです。
価格で判断するという手もアリですが、相手もビジネスですから、安いものには安いなりに必ず理由があり、高いものならそれなりの付加価値をつけているから高いはずなのです。
いちばん良い選択方法としては、それぞれのサービスの特徴を理解したうえで、自分の目的に合ったものを選ぶということではないでしょうか。
- 低価格で気軽に休みやすみ続けたい(あまりおすすめしない方法ですが)
- ビジネス目的で英会話を習得したい
- 今度こそ集中的にやって話せるようになりたい、必ず完走したい
- すでに多少の会話ができるので、ネイティブとのフリートークで自信をつけたい
- 初心者なので日本語講師と外国人講師の両方から完全フォローのレッスンを受けたい
などでしょうか。
世界的には、語学勉強は2年、中国語や日本語のように特殊な言語は3年と言われています。
集中的に2年は英語の学習を続けてください。ダラダラ2年ではなくて、集中的に2年です!
しかし、その努力は、きっと一生の宝となるでしょう。
ぜひ皆さんもオンライン英会話に挑戦して英語を上達させ、自分の世界やビジネスチャンスを広げてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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